せきとば

ぼくらは“テルマ&ルイーズ”のせきとばのレビュー・感想・評価

3.7
主人公3人による脱走そして逃走ロードムービー。

色々な映画へのオマージュが登場するけど特にメンインブラックへのオマージュが酷くて大笑いした。膨大な映画のセリフを丸暗記してるせいで起こしてしまうドタバタ略奪劇と(様々な意味での)パーティへの乱入が全部愛しい。

それぞれの夢であった「海を見ること」「結婚すること」「空を飛ぶこと」を叶えるために、おいかけっこの延長のような逃走を繰り返す。途中でてくる漁師のキャラが最高。

他人からみたらどうでもいいと思えることに特別さを感じられるのは尊い、っていう気持ちにはなるけど実際この人たちは結構大胆な事ばっかりしている。そのコントラストがまた面白いんだけど。

そしてそれに振り回される人たち。事件のことは追いかけるけれども、実は悪人らしい悪人が出てこず、非対称な眼差しも若干描かれつついく先々でみんなが彼らを受け入れている。とても優しい作品。
せきとば

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