監督があのドゥニ・ヴィルヌーブという事と主演が姑息な変わり者が得意なジェイク・ギレンホールって聞いたら、観るしかないわけです。
ーーカオスとは、未解読の秩序ーー
もう、ずーーーっと不穏。
不穏な音、音楽。
おまけにデカい蜘蛛とか、印象的な道やら集合住宅やら。
隠喩に暗喩で、私の頭の中がカオスだわ。
先に言っておくけど、これは考察しがいがある。てか、考察しかない。
あれは何を意味していて、ドッペルゲンガーを見たのか、もしかしたら妄想なのか?などとあれやこれや言うのが、もう止まらなくなる作品なのです。
難解度120%
原作があります。
ポルトガルのノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴ、だそうで。『ブラインドネス』もこの方が原作者なんですね。観てないけど。
どうやら映画と原作本とは、色々と違うらしいです。映画の原題は『enemy』で敵。
でも邦題は、原作本と同じにしてるというねじれ状態。
ってね、観た後にとにかく色々調べてみたくなるやつなんですよ。
映画としては、平凡男の歴史教師アダム(ジェイクギレンホール)が主役。アダムには彼女のメアリー(メラニーロラン)が居る。いつものように授業をして、彼女が来たらいつものSEXして、次の日もまた大学で授業。
その繰り返し。
でも、この講義で話す内容が2回同じ講義なのですよ。内容も興味深いので覚えておきたい所。
ある日、薦められた映画に自分そっくりな俳優を発見!えー?俺じゃね?ってなる。
最初は、自分と瓜二つの顔を待つ俳優アンソニー(ジェイクギレンホール二役)に固執して、会いに行ったり事務所にあったアンソニー宛の手紙を貰って帰っちゃったり。
そしてとうとう電話したりして会う事になる。
そんな俳優アンソニー、性格は奔放でなんかちょっと嫌な奴。嫁のヘレン(サラガドン)は妊娠してる。
会ったら今度は逆転して、俳優アンソニーがアダムを執拗に追い回す。
ここで、ママ(イザベラ・ロッセリーニ!)に相談。このママの言動も意味深なんだよなぁ。
その後、アンソニーがご乱心。アダムの彼女を見て、おかしな計画を立て再会する。
しかもイチャモンに近い(というか、ほぼイチャモン)理由で、デートし始める。
待ってよー。奥さん妊娠中やーん。顔がクリソツギレンホールよ、結局思いつくのは中学生みたいな事かよー。
髪型も髭もじゃも同じで見分けがつかないギレンホールなのですが、唯一の違いは結婚指輪の有無。
逆にアダムはアンソニーの家に居て、嫁ヘレンと2人きり。
あの奥さんにじーーっと見られるのって緊張するし、奥さんは怖くなかったのかなぁって思ったら逆で、アダムの彼女がその指輪の跡を薬指に見つけて『あんた誰だよー!』ってなるのがまた興味深い。
で、どんな風に終わるのかしら?と思っていたら、あちゃーって出来事があり、更にはラストシーンで、えーーー?って終わります。
是非皆さんも観て、普通に『マジかぁ』ってなって下さい。
で、その後皆さんの考察を色々と聞かせて下さい。よろしくお願いします笑