吉良吉影

複製された男の吉良吉影のネタバレレビュー・内容・結末

複製された男(2013年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

自分と全く同じ容姿や声の人物がいる事を知り、その人物に接触するうちに不穏な流れになる。途中に蜘蛛のショットが映し出して、終わり方に結びつけたりと非常にメタファーな作品。正直、これで終わり!?という感想になるが、蜘蛛の意味を理解すると納得できる。実は"蜘蛛=性的欲望を押さえつける抑圧の象徴"として、浮気の問題に絡めているらしい。この映画は性的欲望のコントロールすることにおける一番の敵は自分自身であることを伝えたかったとのこと。

ギレンホールの演技力によって、控えめな大学教授と性格強めな俳優との対比が分かりやすい。それにより、彼たちの彼女や妻が余計に二人の入れ替わりに気づくだろう。結局はこの出来事も現実と妄想が入り乱れている筈。

ただのドッペルゲンガー話ではなく、意外と深いメッセージ性が込められた映画だった。解離性同一性障害説もあるらしいので、観ている人によって読み取り方が変わるので、一風変わる面白い内容だった。
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