このレビューはネタバレを含みます
歳を重ねるごとに自由気ままな独身気分ではいられなくなることを、あべこべなアダムとアンソニーの対比で見せていたのかなと思ったけど、見返してみると「ファイトクラブ」や「ロストハイウェイ」のあの手の話のような気もしてきた。
どちらにせよ蜘蛛は巣に貼り付いた者を決して逃がさないし交尾のあとにメスがオスを食べてしまう生き物なので、あれは浮気性の夫を家庭に繋ぎ止めるために目を光らせる妻の暗示なのだと思う。
カナダ映画特有のあの淡々として冷めた雰囲気とプロットの共通項からクローネンバーグの「戦慄の絆」も今一度チェックしたい。