とうがらし

柘榴坂の仇討のとうがらしのレビュー・感想・評価

柘榴坂の仇討(2014年製作の映画)
3.8
大老・井伊直弼に仕える近習・志村金吾は、桜田門外の変で主君を守れずに失う。
金吾は、切腹を命じられることを望んだが、仇を取るよう命じられる。
しかし、いくら探せども、誰一人として生きて巡り合うことなく、13年が経つ。
その間に大政奉還。時代は明治へ。
世の変化に苦しみ、本懐を遂げられない金吾。
仇討ちを禁じられた日に、主君を襲った最後の生き残り・佐橋十兵衛と出会う…という話。

桜田門外の変の後日譚として、浅田次郎が書いたフィクション小説の映画化。
不条理時代劇。
演出や配役に一部違和感があるが、しとしとと降る雪のように、ゆっくりと感情が積み重なっていく。
ついに二人が出会う緊迫のクライマックスは素晴らしかった。
井伊直弼の菩提寺は世田谷の豪徳寺。
招き猫の発祥の地として有名な比較的小さな寺だが、以前、その近辺に住んでいたので懐かしかった。
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