風神

柘榴坂の仇討の風神のレビュー・感想・評価

柘榴坂の仇討(2014年製作の映画)
3.2
BS日テレ放送分を録画して鑑賞。

同じ原作者の
壬生義士伝でも主役を務めた
中井貴一さん。
この方の重厚感というか
演技の中の重みみたいなものが好き。
コメディからシリアスまでこなす
大好きな役者さん。

明治の世になっても
主君の仇を探す姿。
奥さんが大変。
禄も貰えないだろうに。

丁髷を切られて泣いていたのは
ラストサムライでしたっけ?

江戸から明治への過渡期は
変革の嵐が吹き荒れ
侍もその魂たる刀も捨て
もしくは取り上げられて
それでもなお
その矜持を持ち続けた姿。
あのシーンは良かった。

長屋の自宅の映像と
街中の映像とのギャップ。
中井さん達夫婦は江戸の世界。
周りは既に明治の世界。

製作委員会システムは
予算が集まりやすいが
突き抜けた作品を産みにくい。
エヴァンゲリヲンの時に
庵野さんはバンダイとかの意見を
受け入れず突き抜けたから
あの作品が産まれた。
あっちこっちの顔を立てる
製作委員会システムは
なんとかならないですかね。
無難な作品しか作れない気がする。

悪くはない。
が、突出して面白い訳でも無い。
時代劇は予算がかかるから
仕方のない事かもしれないが
面白くなければ客も来ない。
回収出来なきゃ、作られない。
悪循環が止まらない。

高嶋兄は丁髷似合わないなぁというのが
この作品の一番の感想になってしまった。

2022-328
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