ShojiIkura

柘榴坂の仇討のShojiIkuraのレビュー・感想・評価

柘榴坂の仇討(2014年製作の映画)
3.6
 幕末~明治と時代が変わり、サムライとして生きてはいけなくなる中で、仇討ちという風習に拘る男の話し。主君の仇を討って自らも命を絶つために恥を忍んで生き続ける。令和に生きる我々にはとうてい共感できないが、サムライとしての生き様に、日本のアイデンティティーを感じる。一方で愛する人、守るべき人へとたち帰る事で、拘りを脱ぎ捨てる事が出来る。愛の破壊力をあらためて認識する。時代劇において鉄板と言える、志を貫く男と、愛を注ぎつつ静かに待つ女のそれぞれの「美」が、この作品でも堪能できる。
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