GreenT

肉のGreenTのレビュー・感想・評価

(2013年製作の映画)
2.5
この映画を観て私は「ホラー映画はあんまり得意じゃないけど、ホラーで味付けされたミステリーは好きだな」と気が付きました。

冒頭、やたら「嵐が来る」「豪雨で村が浸水するかも」みたいなニュースをしつこくしつこく見せるので、「これどういう伏線なんだろ?」と思いながら観てました。

激しい雨の中、田舎の「なんでも屋さん」に買い物に来た女性は、明らかに病んでいる。ひき肉を作る過程を見て気持ち悪そうにし、鼻血を出す。

この辺、「なんだよ〜ホラーかよ」と思わせた後、村の掲示板に「行方不明」のチラシが張ってあり、「おっ、ミステリーだ」と興味が湧く、とても上手い作りだなと思いました。

この村のハズレでモービル・ホームのキャンプ場を営むパーカー家は信心深く、長女アイリス(アンビル・チルダーズ)は、母親が亡くなったため、今年の「儀式」を引き継がなくてはならない。妹のローズ(ジュリア・ガーナー)はこの儀式にあまり乗り気ではないらしい。末っ子の男の子、ロリーは、儀式の前のファスティングでお腹が空いて、ミルクばっかり飲んでいる。

お父さんのフランクが一番信心深くて、ちょっと気がふれてそうな異様な感じで、子供たちはお父さんが怖くて従っているように見える。離れにある掘っ立て小屋で、フランクは時計のコレクションをしているように見えるのだが、免許書やカードのようなものを燃やしていたり、鍵をかけた地下室があったり、「ああ〜これは〜」と思う。

すると姉妹は、たくさんの女の子の洋服をたたみながら「儀式」に関して話しているシーンがあって、「ああ、これは絶対誘拐している」って思うのですが、姉妹がどう関わっているのか、「儀式」がなんなのかはわからない。

死んだ母親の検視をした町医者のバロー医師(マイケル・パークス)は、犬の散歩をしている時に川辺でちいさな骨のようなものを見つける。村では行方不明者が数人いて、その中の1人はバロー医師の娘だ。このちいさな骨の検査をしたいが、村の警察は取り合ってくれない。

バロー医師の娘と飼い犬の写真が、明らかに合成写真で爆笑でした。

邦題『肉』なの?!センスないなあ〜。「あまりに過激な内容」と日本のウィキに書いてありましたが、全然過激じゃないと思います。iMDb の読者投稿欄でも、「驚かせたりしない、静かなサイコ・スリラー」と言う意見が多かったです。

個人的には、最初の掴みはすごい良く中盤も面白かったのですが、設定は良く考えられているのに、ミステリーが明かされていくところは結構手抜きなのと、ホラー要素の使い方が、期待されていたような効果を出せていないのではと思いました。iMDb の読者投稿でこの映画キライな人は「最後の10分でガッカリした!」ってのがすごく多かったです。

ネタバレはコメント欄で!
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