グラッデン

ネクスト・ゴール!世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦のグラッデンのレビュー・感想・評価

4.2
「0-31」というスコアを見て「サッカー」を連想する人は、まずいないと思います。

米国領サモアの代表チームがオーストラリア代表(現在はアジアサッカー連盟に所属)との試合で記録した、この歴史的な大敗の試合映像から映画はスタートします。

米国領サモアは南太平洋にある穏やかな島国。サッカーの代表チームは(撮影当時)17年間公式戦未勝利、世界ランキング最下位。そんな世界弱小チームが、何とかして1つのゴール(ネクストゴール)、そして初勝利を目指すために奮闘する。

ストーリーとしてはベタではあるのですが、ドキュメンタリーであることに驚かされます。サッカーファンでもあるので、後半は感情移入して見てました。

また、代表チームを劇的に変化させたオランダ人のトーマス監督が素晴らしいキャラでした。練習では鬼軍曹のようなパッション全開の一面も見せたかと思えば、サッカーの求道者として経験と見識を伝え、そして若者たちに人生の先輩として生き方を語る。

そして、トーマス監督も語っていたようにプロ選手ではない、アマチュア選手の代表チームだからこそ、サッカーに対する情熱や愛のピュアさが伝わってきます。

映画とサッカーを愛する者には見て欲しい。