マーくんパパ

KANO 1931海の向こうの甲子園のマーくんパパのレビュー・感想・評価

KANO 1931海の向こうの甲子園(2014年製作の映画)
3.9
1931年第17回甲子園大会で準優勝した台湾代表・嘉義農林学校の活躍描く実話映画。『セデック・バレ』でセンセーショナルにデビューしたマー・ジーシアン監督、本作も日本統治下の母国を取り上げているがスポーツ美談だからか全てに親日的色調でまとまっているのと選手以外の主要配役も日本人で外国映画の気がしない変な違和感付き纏う。現地人との混成チームが近藤兵太郎監督に鍛え上げられ弱小チームの汚名返上して快進撃続き全島優勝して代表に決まる。野球経験ある素人優先して採用した事で絵に迫力あるのがいい。水利事業の完成で干害田畑に水路が入り喜び勇んで駆け付ける選手たち、甲子園の土を触り「いい土だなぁ」と感心する選手たちと外地事情も挿入されて時代感醸成も巧みです。甲子園熱戦過程もほぼ実話通りに進行、エース呉明捷の血染めのボールは星雲高校星飛雄馬(巨人の星)と同じだね。野球好きだから飽きずに見ていられる3時間長尺、エンドロールでその後の人生紹介。あの憧れ球児を追う玉拾いランニングシャツ中学坊主が後の人間機関車・呉昌征だというのもプロ野球オールドファンにはたまらないオマケです。