恋より尊重がより大事なのは共感。しかし。
伝統的お菓子作りが得意で、ちょっとした商売もできるほどだけど、基本専業主婦(子ども二人)のシャシが、家庭の事情(親族の結婚の手伝い)でニューヨークに行って頑張って家族から一目置かれる話。
評価高めだし、あらすじで期待して観たんだけど。
内容そのままうけとめれば「努力家のシャシ素晴らしい」となるのは分かる。
けど、普段の家事は完璧で、伝統菓子づくりもプロ並みの実力。家族に尽くし、とにかく姿かたちの造作も美しい。そんな彼女が「英語ができない」だけであれほど家族から馬鹿にされるのがそもそも理不尽すぎて納得いかないし、その上その「英語」も短期間でありえないほど実力をつけたにも関わらずそれにより手に入れるのは、「モラハラ夫」と「母にも気持ちがある事を想像もできない程度の娘」からの「お母さん結構やるじゃん」という評価?!
あまりにバランスが悪くないか。
(素敵な友人たちと関係を築けたのは素直に素晴らしいなあと思う。)
これで「シャシ、努力で周囲を見返して素晴らしい」という評価になるのは、社会のルールのベースが女性にとってひどく不利に設定されていることの証左であるようで苦々しい。
また、シャシ役の役者さんの美しさは並大抵ではなく、映画のテーマにとってむしろノイズになっていると感じた。
インド映画にしてはダンスと音楽が少な目なのも特徴?!