闇鍋的感覚の強いゲテモノ監督、三池崇史作品の中でもトップクラスに入るヤクザ映画(本来は二本立てのVシネ)。深作欣二meets石井輝男といった彼らしい猟奇趣味、シュルレアリスムを堪能できる。ある意味、作家性の塊。
組織同士の抗争をひたすらアブノーマルに、ブラックジョーク風に撮っている辺りがエライ。どう考えても三池崇史にしか撮れないエネルギッシュな活劇で、長尺を一気に観れるテンションの高さ。
脚本が非常に論理的で『殺し屋1』もそうだったが、破綻しそうで破綻しないバランスの良い構成になっている辺りが予め計算されている感じ。
お下劣な描写が多いので、女性にはオススメしない。
本作と『殺し屋1』『新・仁義の墓場』『極道恐怖大劇場・牛頭』は今観ても素晴らしい、この監督の悪魔的頭脳を感じさせる傑作だと思う。カルト映画好きは是非!
個人的に三池崇史は現代日本映画に於いて最もマキノ雅弘に近い存在だと思ってる。日本映画史的にも最重要人物の一人と言えなくない。(😅ちょっと褒めすぎ?)