デニロ

四畳半襖の裏張りのデニロのレビュー・感想・評価

四畳半襖の裏張り(1973年製作の映画)
3.5
1973年製作公開。原作永井荷風。脚色監督神代辰巳。1974年の春公開された『卑弥呼』の伴映としてATG系の劇場で観た記録がある。春休みに川崎駅ビル文化まで出掛けたのでした。この番組の組み合わせって何だったんでしょうかね。その後も70年代に二度観ているんだけれど、それは何かの伴映だったんでしょう。その二度のことは全く覚えていない。

初見が高校生だったので本作で語られている江角英明と宮下順子の艶話は理解できなかったんじゃなかろうか。/暑いね、蒲団どうする/恥ずかしいから、このままで。/汗かいても知らないよ。/いいんです。/刺激が欲しいんなら。/そんなつもりなんかじゃ。/暑くないか。/嫌、恥ずかしい。/

字幕 あゝ ××ます ××ます/ /もっと××たいんだな/ /あゝ 又××ます ××ます/

純朴な高校生は目を逸らしたに違いない。

絵沢萠子の芹明香に対するモラルハラスメントや粟津號と丘奈保美の/時間がないんだよ。/いやよ。ねえ。せめてちょっとだけ。/なんていうコミカルな会話も居心地悪くて笑えなかったんじゃなかろうか。

さて、47年振りに枯淡の境地で4回目の鑑賞して、映像の美しさに驚嘆し、また、宮下順子が世の男たちに人気があった理由がよ~く分かったところです。ムニムニ。

国立映画アーカイブ 日本の女性映画人(2)――1970-1980年代(菊川芳江/美術)
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