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アンブリンのkoyamaxのレビュー・感想・評価

アンブリン(1968年製作の映画)
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アンブリンエンターテインメントのアンブリン。
スピルバーグ一作目。

Amblin'→ぶらりと行こうの意らしい(うけうり)

荒野でヒッチハイクしている青年が、かわいい(主観。)女の子と出会うお話。

青年の気持ちとしては隣にいるこの子と楽しく過ごせたなら最高に幸せ。
という気分でしょうね。

二人が無邪気に遊んだり、笑いあったりと、徐々の距離が縮むまでの描写が、
過剰な心理描写がないにも関わらず、二人の気持ちの推移表現が秀逸。
その楽しさや純粋さ、若さ、無邪気さなどが、一つのシルエットに集約されていって美しいのですよ。

(絶妙なタイミングでのシルエットが観たくて映画観てる派は必見ですよ^^)

正直言ってそのシルエットに宿る全てが美しすぎて、泣けましたね。

ボーイミーツガールということで、
楽しく、くすぐったい、かわいい女の子と二人の旅。
男にとっては、人生最高レベルの経験でしょう!



お互い判りあっていれば。ですけどね。


そのあとの展開は、スピルバーグの映画で何度も登場するキーワード、
「子供のままでありたい大人」と、「あなたとわたしはわかりあえるか」その尊さと転じてその恐怖。一貫して描かれていることが、ここにありますね。

スピルバーグの原点映画。
というか、スピルバーグの全てがつまっているといっても過言ではありません。


主題もさることながら、今作も言ってしまえば他愛のない話なんですけど、
演出が素晴らしいですよ。
感情を膨らませるカッティング。随所の面白い映像テクニック自体が主題につながっていて、編集そのものが登場人物の感情にそのまんま繋がっているんですよ。

主題でいいたいことがあるなら名セリフ言わせるより、巧みに繋いで伝える。
ある種、映画みていれば、当たり前に落ち着く結論ですが、
当たり前が超すごい。絶対に伝わる。
やはりスピルバーグは最初から凄いと思わされました。
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