独裁政権の架空のアラブの国が舞台。ものすごい独裁政治をしている将軍アラディーンは、ニューヨークの国連本部での演説を前に伯父の策略から拉致されて替え玉と交換されてしまう。
この伯父も、民主化を盾に石油の利権を売り払って儲けようと考えている悪徳でしょーもない。将軍はなんとか民主化を阻止しようとして…、というストーリー。
同居人がAli Gやボラットが面白いと推していたサーシャ・バロン・コーエン。Netflixにこのディクテーターだけあったので観てみました。
イギリス人のパロディ、コメディってすごい。モンティ・パイソンもそうだけれど、スレスレのとこを際どく攻めていく、強さよ。制作はアメリカなのだけどね。
セクシャリティの話や肌の色や民族の問題なども含め、タブーに踏み込みまくりで、日本でこういうのやったら非難轟々だろうなぁ…。
普通のお馬鹿コメディと思いきや、現行の民主主義とかに対する警鐘にもなっていたりして。
でも肩肘貼ることなく、気楽に楽しめる。欧米の人の批評精神ってこういうところから自然と鍛えられていくのかしらね。