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KAZUYA 世界一売れないミュージシャンのjkのレビュー・感想・評価

3.5
愛すべきダメ男

世間的にはダメ男だと思います。
が、それって本当にダメなのでしょうか?

50歳過ぎのシンガーソングライターのkazuyaさん。
過去にはPHOOLというバンドで札幌を沸かしていたそうですがその後はパッタリ。
定職にはつかず、ヒモとして過ごす彼。
売れるための努力をしてこなかった、全て受け身の人間。
と、散々な書かれ様です。

この映画ではそんなkazuyaさんの普段の生活やアルバム制作の過程などを1年半?密着したドキュメンタリーです。

この映画見た後はkazuyaさんのことが少し好きになりました。
少年のようで母性本能をくすぐられるというか笑
実家でのインタビューシーンで、ソファで体育座りして父親と話したり、喋り方、全てが50過ぎとは思えないほどに幼い。
しかし彼の周りは決して彼のことを悪くは言いません。それだけ好かれているということでしょうか。
ダメなんだけど好かれる。

自分の好きな音楽にしがみついているkazuyaさんや、その周りを見ても誰も不幸そうに見えませんでした。
彼女さんがたいそう稼いでいるのかもしれませんが、好きなことだけやっていても人間生きていけるもんだなと。誰も不幸になっていないなら外野の私達がダメ人間とレッテルを貼り付けるのも如何なものか。と考えてしまいました。
個人的にはいいメロディと歌詞だなと思ったのですが、売れるかと言われると唸ってしまいます笑

人生の教訓のような映画でした。(いい意味でも悪い意味でも)
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