Sari

トラフィック/ぼくの伯父さんの交通大戦争のSariのレビュー・感想・評価

4.1
2018/01/09 シネフィルWOWOW
2018年 8本目

未曾有の製作費をつぎ込んだ『プレイタイム』の興行的失敗からなかなか立ち直れずにいたジャック・タチ。
ようやく、画商のアレック・ウィルデンシュテインの援助を得て撮影にこぎ着けられたのだが、十分の予算とはいえず、当初はテレビ用作品として構想されたという。
ストーリーはカー・デザイナーとなったユロ氏が、自ら設計したキャンピングカーを駆ってアムステルダムで開催されるモーターショーのため出かけるというもの。その途上で次々と巻き起こるトンデモ騒動が見どころ。


タチお得意の静かな笑い。しかし「プレイ・タイム」ほど力んでいないので、この音楽と共にほんわかと癒される感じ。
これは車好き、特に旧車好きな人には堪らない。
私も旧車を観るのは好きなので、レトロで可愛い車が整然と並ぶ姿は堪らない。
カー・クラッシュシーンもタチらしくコミカルで微笑ましい。マリア・キンバリー始め女性のファッションもお洒落で見どころのひとつ。
ジャック・タチの映画は観終わった後、暖かくほのぼのした気持ちになるのでそれが好きな要素のひとつには違いない。
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