にしや

消えた画 クメール・ルージュの真実のにしやのレビュー・感想・評価

3.0
クメールルージュ支配下で子供時代を過ごした作者の回想ドキュメンタリー。
映像があまり残っていないので、本編の大半は土人形による再現映像と語りのみ。
たった半世紀前にこんなことが起こってたってのが怖いけど、その後の歴史を見れば…旧ユーゴやウイグルや…今も大して変わらず世界のどこかでこういうことは起こってるんだろうな…

人々からあらゆる権利を奪い、田舎に移住させ、黒い服とスプーンの所持だけを許して労働に従事させる。
作者の父親は家畜以下の扱いに食事を拒否し餓死する。そして他の家族も次々と…。
ポルポトがなぜこんな支配をしたのかがよくわからない。共産主義といってもソ連や中国ともやり方が違うというか、極端すぎるというか。
もっと史料読まなきゃな。

「人類が避けるべき経験など無数にある。その経験が義務なら死んだほうがよい。だが見たり聴いたりしてしまった者は生きて物語らねばならぬ」
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