よ

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のよのレビュー・感想・評価

4.1
大学の部活同期が、ちょうど本作のアラン・チューリングみたいだった。文脈を読まない会話や目元をピクリとさせる仕草がそっくりで、なんなら顔もちょっと似ている。
生きづらそうにしていた。

そいつとはたくさん練習したし、打ち合わせもしたし、ご飯もよく行ったし、研究の話も聞いたし、勉強も教わったし、休日に遊ぶこともあった。要するに、長いこと一緒にいた。
“普通”じゃないのは知っていたけれど、遠慮なんて一切しなかった。本音で話し、言いたいことを言い、喧嘩だってした。それが対等な付き合いだと思っていた。

この接し方が正しかったのかは分からない。でも、理解しようとする姿勢をもっと伝えればよかった。友達だから分かりたいのだと。賢いからでも、役に立つからでもなく。
こいつは今でも研究を続けていて、今でもやっぱり生きづらそうにしている。それは友達が居たら、少しはマシになるのだろうか。そうだと信じたい。
よ