シャオルデス

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のシャオルデスのレビュー・感想・評価

4.2
第二次世界大戦中にドイツが使用していた暗号を解析する天才数学者の物語。ベネディクト・カンバーバッチさんが本当に素晴らしかった。「ダウントンアビー」のマシュー・グードさん、アレン・リーチさんがここでも共演していて、嬉しかったです。

結論から言えば、いい意味で予想に反し、とても良かったです。実話を元にしたストーリーとのことだったので、いかにドイツ軍の暗号機エニグマを解読していくかのストーリーだと思っていましたが、むしろ解読した後の彼の苦悩、アイデンティティを軸に人間模様が描かれているものでした。

同棲愛が罪であったり、25歳の女性が結婚しないで働くことがダメであったり、その時代の社会背景を知って、天才でありながらも苦悩し孤独に自死してしまった彼のことを思うと切なくて悲しくてたまらなくなりました。

「あなたが普通じゃないから、世界はとてつもなく良い場所になったのよ」ジョーンの最後の言葉は、かつてチューリングからジョーンが言われた言葉だったのですが、切なく心に残った言葉でした。

いろんなことを考えさせられて、映画の良さを再認識させてくれる作品だったと思います。