“コンピューターの父”や“人工知能の父”と呼ばれる天才数学者アラン・チューリングが成し遂げたエニグマの暗号解読という偉業をメインに、チューリングが期待を裏切らない奇人で、見応えのある伝記モノだった。だいたい理系の天才の話っておもしろい。コミュ障でパズルが得意な天才だから知的好奇心からのエニグマ攻略なのかと思いきや、攻略後もすばらしい仲間たちとの出会いの影響もあってか、終戦に尽力するような広い視野を持てる人なんだ、と若干驚いた。暗号解読機Bombeに初恋の人の名前を付けるとことか、彼の人生の最期が切なすぎるものだったり、チューリングの生き様にグッときた。
