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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のliamのレビュー・感想・評価

4.0

監督は「ヘッドハンター」のモルテン・ティルドゥム。主演は「ペンギンズ FROM マダガスカル ザ・ムービー」のベネディクト・カンバーバッチ。他に「アラサー女子の恋愛事情」のキーラ・ナイトレイ、「リピーテッド」のマーク・ストロング、「ベル〜ある伯爵令嬢の恋〜」のマシュー・グッドなどが出演。

第2次世界大戦下の1939年イギリス、若き天才数学者アラン・チューリングはドイツ軍の暗号エニグマを解読するチームの一員となる。高慢で不器用な彼は暗号解読をゲーム感覚で捉え、仲間から孤立して作業に没頭していたが、やがて理解者が現れその目的は人命を救うことに変化していく。いつしか一丸となったチームは、思わぬきっかけでエニグマを解き明かす。

非常に素晴らしい作品。
こういった歴史上の人物にフォーカスした映画を観るのは楽しい。勉強にもなるし、自分自身の人生のモチベーションにもなる。

この映画ではチューリングのセクシャルな部分にあまり焦点が当てられていないが、それでも同性愛者の苦悩が感じられた。冗談が通じず、他の人とは異質な事で虐められてきたチューリング。そんな彼の苦しみも表現されている。
また暗号を開発するための装置クリストファーを作る上でのあの執着心というのは、幼い頃から数学が友達であったチューリングにとっての、絶対的な心の拠り所であったように感じる。

一般的にイメージする戦場ではないけれど、戦争を終結するために戦っている人達は沢山いる。その裏側の最前線を観ることができたのは面白かった。

まずアラン・チューリングを演じるカンバーバッチが素晴らしかった。チューリングの努力や苦悩を上手く演じていた。
幼い頃から友達が少なくアスペルガー症候群の要素があり、同性愛者としての苦しみをもつ役がかなりハマっていた。
あとキーラ・ナイトレイは本当に美しい。

晩年のチューリングの姿を見ると非常に悲しくなる。
事実に基づいた話なのでハッピーエンドではないが良い話だった。

歴史の裏が分かる映画。

2回目 2024/4/14
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