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砂上の法廷のYYamadaのレビュー・感想・評価

砂上の法廷(2015年製作の映画)
3.6
【法廷映画のススメ】
『砂上の法廷』(2016年)
〈フィクション / ニューオリンズ〉

◆法廷の争点
大物弁護士殺害は息子による犯行か?
・息子が黙秘を続ける理由は?

本作は「ネタバレなし」を含めレビューチェックは、鑑賞後にされることをお薦めします

〈見処〉
①真実の追求か?依頼人の利益か?
 弁護士のとるべき行動は?
・『砂上の法廷』(原題:「The Whole Truth」=「ありのままの真実」)は、2016年に製作された法廷ミステリー。
・本作の舞台はルイジアナ州ニューオーリンズ。大物弁護士の殺害事件に対し、17歳の息子が容疑者として逮捕される。少年は完全黙秘を続け、敏腕弁護士ラムゼイ(キアヌ・リーブス)が少年の弁護を引き受けることに。法廷でも何も語らない少年をよそに、多くの証人たちが少年の有罪を裏付ける証言を重ねていく。
・やがてラムゼイが、わずかなほころびから証人たちの嘘を見破ると、裁判の流れが変わりはじめる。そんな矢先、少年がついに沈黙を破り、驚くべき告白をする…(eiga.comより抜粋)。
・本作は、キアヌ・リーブスが真実を追い求める弁護士を熱演した法廷ミステリー。ラストに向けたストーリー展開を踏まえ、ぜひレビューチェック前に鑑賞されたい作品である。

②レビューとのギャップ
・2021年6月現在における本作のFilmarks平均レビュースコアは「3.2」。
佳作が多い「法廷もの」「どんでん返し」作品では物足りないスコアにて、鑑賞を後回しにしていたが、鑑賞を終えてみて、そこまで悪い評価でないのでは?
・本作のスコアが低調な理由のうち、作品内容は後述するとして、自分を含む鑑賞者の真相心理として、1️⃣世間の高評価に対する否定的評価のブレーキ 2️⃣世間の低評価に対する肯定化のバランス配慮の2択があるとしたら、本作のスコアは、2️⃣の影響を受けているものと推察しますが、…上から目線の意見と認識、すみません。

③結び…本作の見処は?
予備知識なしで鑑賞していただきたい作品であり、「ネタバレなし」レビューに限界を感じる作品。

○: キアヌ・リーブスが演じる弁護士のナレーションに沿って淡々と進行するストーリーライン。ラストを迎え、仕掛けられた伏線と整合性のとれた演出に気付く。上映時間94分とコンパクトにまとまっているのも良い。
○: 未亡人役のレネー・ゼルウィガーは『ブリジット・ジョーンズ』と大きく様変わり。本作の「どんでん返し」以上に驚いたグッドシェイプぶり。
▲: 本作のキアヌ・リーブスの肌荒れ感に年期を感じる。歴代キアヌ作品で最もセクシーさを感じさせない一作だったかも。
×: 前半部はひたすら単調、鑑賞離脱リスクが高い作品。「容疑者の息子はなぜ黙視しているか?」が判明するまでじっと我慢を!
×: 本作のジャケット写真にもあるキャッチコピーは「どんでん返し」作品であっても、如何なものだろうか…


自分の場合、親愛なるフォロワーさんの「●●と同じ構成」とのレビューを拝見して、鑑賞前に本作のトリックがわかってしまいました。
勇気を持ってコメント入れたほうが良いかな…?、でも、過去に自分自身も「シックスセンスみたい」云々の粗相コメントをしてしまったこともあったしな…と作品評価をよそに自問自答してしまう本作の鑑賞でした。
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