No.3348
『伊丹さんの執念が、間宮夫人の切なすぎる表情を生んだか』
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黒沢清監督『スウィートホーム』のメイキング。
たっぷり80分もあり、見ごたえ満載。
黒沢さんが監督のはずなのに、彼に撮影の意図を聞くなどのインタビューをしている場面が、全くない。0である。
もちろん、今と違って当時の黒沢監督は駆け出しだし知名度はないので当然と言えば当然なのだが、
ここまで極端な扱いなのかと、ちょっと驚いた。
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むしろ製作総指揮の伊丹十三さんが全面に出ていて、どっちが監督だか分からないくらい。
でも、その伊丹さんが実に楽しそう。
いろんな撮影のトリックを、さらさらとイラストにして説明してくれる。
このイラストが実に的確で無駄がない。
やはり一流の映画監督、クリエーターは、頭の中のイメージを絵などに具体化することに長けている。
ちなみに演出助手として是枝裕和さんの名前がクレジットされている(本編には出てこないが)。