SetsukoAzuma

それでも恋するバルセロナのSetsukoAzumaのレビュー・感想・評価

それでも恋するバルセロナ(2008年製作の映画)
3.7
昨今のウッディ作品は、ライトなラブコメが多いのですが、どれも人間の弱さを俯瞰して笑いにしてる感じが共通して、彼の人間愛を感じます。

本作も1人の男に振り回される三人の美女(しかも全員とびきり)や、その関係者たちを面白可笑しく描いて、普通ならドロドロ恋愛劇になる所を、ウィットに富んだライトコメディに仕上げていて、楽しかった。

ハビエル・バルデムがモテすぎなんで、なんで?と思いましたが、女の人がなぜか情熱的な恋愛に心奪われてしまうのを際立たせたんでしょうかね。
真顔でダメ元でも、あんな口説き文句は日本人には無理でしょう(笑)
アメリカ人でも引いてましたが。
すごいナンパスキル(;^_^A

トキメキに飢えて結婚を悲観する叔母さんも困った感じのまま終わってしまいましたが、メインのスカヨハとレベッカ・ホールは紆余曲折して、目が醒めるので、良かった。
自分が求めているものは確かに経験しないとわからないこともあるので、婚約者がいるのに迷ったり、情熱のおもむくまま行動したりする彼女たちの紆余曲折は、とても理解できました。

それぞれ恋愛哲学が違っているのに同じ男に魅かれてしまうんですね。
恋愛は理屈ではないのが、よく表されてました。
一筋縄ではいかないのをうまく笑いにしてるのが、流石です。
確かに三角関係も良く作用してる場合もあるんだろうなあ。

後半にやっと出てくるペネロペの美女ぶりには、スカヨハが地味に見えるくらいでした。
顔がスカヨハより明らかに小さい!
ハビエルの顔の半分くらいでは?

スペインの街並みも美しく、旅の予習にも使えます。

そして何より、今回全編を彩るスペインギターの曲の数々が最高でした。
サントラ欲しくなった!