このレビューはネタバレを含みます
ドイツにあるイスラム教過激派のテロ対策組織(スパイ)が、疑わしき人々を追い同時に彼らを救おうとする話。
主人公の追う男性の生い立ちが壮絶で、同情せずにはいられなかった。(ロシア人の父親はチェチェン人の虐殺者であり、母はレイプされたチェチェン人、男性を産み死んでしまう)
戦争の起きている今、それらはオーバーラップして、そういうことも実際にあるだろうと思うと苦しい。
彼ら自身は罪を犯さずとも、人種や宗教の負の遺産のためにいわれのない罰を受ける。
分断が分断を呼ぶ。
本当に大きな悪というのは見えない安全なところにいることが悔しい。