みゅうちょび

世界の終りのみゅうちょびのレビュー・感想・評価

世界の終り(2005年製作の映画)
3.7
マスターズオブホラーの中一編。TVシリーズ用なので60分程度のコンパクトな作品だけど、この内容なら100分くらいの映画にしたものを観たかったと思えるくらい好き!

映画祭で1度だけ上映され、その現場をあたかも地獄絵図にしたと言われる幻の映画「世界の終り」のフィルムをめぐる話。

釈が短過ぎて、けっこうサクサク関係者とのコンタクトに成功してしまうので、ここがもう少しジワジワ感が欲しかったところ。それでも、その中で、「世界の終り」という映画がいかに破壊的で危険な映画かが明らかになるにつれ、主人公も奇怪な幻覚を見るようになったり、説明のつかないことが起こったりして、どんな映画なのかと興味を煽られる。

ある程度は想像がつくものの、なかなかな終末観のあるエンディングで、なんとも言い難い余韻を残す。

登場する天使の姿が実に不気味だが、人の想像する美しい天使とはまるで違っていて、妙な現実味と説得力を感じてしまう。

そして、この「世界の終り」という映画そのもののアーティスティックな世界観も好きだなー。「リング」の呪いのビデオの次に記憶に残る。

マスターズオブホラーの中でもダントツに好きだし、カーペンター作品の中でも自分的には好き度はベスト級。
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