ソラアユム

キーピング・ルームのソラアユムのレビュー・感想・評価

キーピング・ルーム(2014年製作の映画)
2.8
南北戦争末期、オーガスタ姉妹と女奴隷の3人はアメリカ南部の孤立した地で農家を営んでいた。一方で、暴徒化した北軍先遣隊の兵士が近くまで進軍していた‥‥






徴兵により男が1人もいない土地で、姉妹に北軍兵士2人の魔の手が忍び寄る‥‥


スリラーのジャンルに区分されていたが、どちらかといえばヒューマンドラマに区別されるべき内容であると思います。したがってスリラーを期待した方はもれなく肩すかしを食らう内容でしょう。

あまり多くは説明してくれないので、南北戦争についての知識を入れて鑑賞すれば何か感じ取れるものがあったかもしれませんが‥‥
戦争映画のように大規模にストーリーが展開する事はなく、オーガスタ家の土地でほぼ全ての話が進みます。
しかしですね、そのわりには‥‥内容が薄いような‥‥


南北戦争は、北軍(奴隷制度反対派)vs南軍(奴隷制度賛成派)の戦いなんですが、今作の主人公のオーガスタ家は奴隷制度賛成派なんですよ。
それでも、姉妹それぞれの奴隷に対する扱いが違ったりと、掘り下げれば面白くなりそうな内容なんですがね‥‥どうしてしない。

戦時中の女性ならではの恐怖を中心に描いているのかと思いきや、そういうわけではないようですね。
勿論、恐怖も描いているんですが監督が伝えたかったのは、戦争中辛いのは、前線で激戦を繰り広げる男達だけではないという事。

女性が生き辛い世の中で、どのように生きていくか‥‥ラストは中々良かった。