友二朗

仁義なき戦い 代理戦争の友二朗のレビュー・感想・評価

仁義なき戦い 代理戦争(1973年製作の映画)
4.3
「極楽は極道に無い」

正に"代理戦争"
1人の弱腰から始まる抗争。
小さな喧嘩を無理矢理大きくする画策。
スクラップ工場の全然細やかじゃない組。
相変わらず松永弘がカッコいい。山守クソすぎる、シンプルにウザいけど世渡りの上手さは本物である。

NEW山守組幹部間の会話劇が面白い。

強い所に流れる者を嫌う、それと策略&義理を照らし合わせて正しさを見る。松永と広能が同じ渋さを持ってて大好きになる。

と思ったらマキハラ、江田、松永の意向。
んあーこの世界で生きるの難しい。各々1人で神戸に靡く山守とマキハラ。1人で構える広能。手打ちによる山守の敗北。そっから姐さんと山守の掌返しがキモい。

でもよお考えたら山守から見た広能ってバリ怖い。広能とベタベタする松永、度胸がないマキハラ、働かない江田。からの若頭に就任するタケダ。やるからには負けたくないタケダも渋い。新年会で裏切ったハヤカワ妻の芸妓を呼ぶ山守。

杉原の仇を取らないウチモト。
あちこちに安売りするウチモトの小物感が凄い。山守クソすぎて殺したくなる。
放免祝い渡すシーンの広能偉い。

手落とす事ある?
前作と同じく、部下の貧しさが決断のキッカケになる。旅の果てに、死ぬほど顔が広い広能がカッコいい。

広島と神戸、交わす盃に対する仁義。
根回しがホントに大変そう。

山守クソなんに、部下のために盃戻した義理ですぐ家に駆けつける広能。渋い。姐さんの狂気と山守のプライドがリアル。

片手なったヤツ、クソすぎ。
パートナーが可哀想。

やっぱり襲われた時はヤクザとかどうとか関係なく死ぬほどビビって腰抜かすのが魅力。死に対してはダサいのが良い。

ウチモトとの盃復活の件、能天気な大久保も狂気だし、タケダが可哀想で仕方ない。ハヤカワが瞬で破門されてビックリ。

中立無しの白黒勝負。電話で繰り広げられるそれぞれの思惑が面白い。こうも自然に一変ニ変できる映画は凄い。

若き命燃ゆり、散る。
車に轢かれる遺骨。
まだ熱き骨を握り切る広能。

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ほうか、それでワシを抱こうちゅう事かい、手回しがええのう。

ワシゃバカでええと思いますけえのお!

じゃったらなしてカタギでやれんの?
分からん
のぉお母さん、極道になる言うたらですよ?産みの親を捨てにゃあならんけん、あんたそれでええんですか?

下駄揃えてやらんかい!!
ありがとう、辛抱するんよ。

挨拶して送らんかい!!
母ちゃんよお! からの深々とお辞儀。

三千世界のどこにある。広島のヤクザちゅうのは盃ゆうのをどう捉えとるんや。

ワシャ身体もようないし、人の上に立つほどの勲章もない。

知らん仏より、知っとる鬼の方がマシじゃけえのお。

ウチモトの兄弟、安生見たって。

そしたらここで獲りないや!!

今日の泣きは出来が悪かったのう。
あれはねえ、いつものやり口なんよ。

指揮官は1人で十分じゃろうが。
じゃったらワシも辞めるわい。
ほうか、指揮官が辞める言うんなら芋じゃ芋じゃ。広島に帰るわい。

今日限りで他人になって貰いますけえ。
タケダの分も入っとりますけえのお。

ほんまに頭来たがですよ。子分を放ったらかしにして逃げる親分がどこにおりますか!?

ハヤカワ、おどりゃあ男らしくせえやあ!!親がおらんでも闘うんが子分ちゅうもんじゃないんかい!そこまでこっちに付きたい言うんじゃったらよお、ウチモトの首獲ってから来いやあ!それが筋っちゅうもんじゃないんど!?おお?

こうなりゃあ神戸と一線交えるしかない

お前ら道具持ってついて来い!!
へえ!

「四方同席」

大体親父がだらしのうて敵味方の筋がガタガタじゃけえ、こっちも安全保障つけとかにゃなるまなあ!

ねえ、抱かんの?
寒いけん、はよ済まして。
電気。ズボン。

のおシンちゃん、わしゃ呉で収まっとりゃええんじゃ。
そんな極楽は極道の世界にないでえ!人を喰わにゃ己が喰われる。そうと違うか?

立てやコラあああ!!!!
往生するんやったら、往生すりゃええんじゃああ!!!

今の時代はよ、相手を獲りさえすりゃ勝てる時代やないんで?それさえ分かってくれりゃあええ。

山守を追い込んで見せるけえ、まあ見ちょれえ。

そう思うんじゃったらそれでええよ。
負けたい、お前には。

ワシが的かけとるんは山守よ。

この子の中身は何処に捨てられたんじゃろう。

まず失われるのは若者の命、それが報われた試しは無い。
友二朗

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