kkkのk太郎

フリクリのkkkのk太郎のレビュー・感想・評価

フリクリ(2000年製作の映画)
3.8
年齢以上にクールに振る舞おうとする少年ナオ太の前に、ベスパに乗った暴走女ハル子が現れ、彼の日常が変化していくというSFボーイ・ミーツ・ガールアニメ。

全6話からなるOVA。

主人公ナオ太の父親カモンの声を、鶴巻和哉監督の盟友である庵野秀明監督の作品『式日』に出演していた松尾スズキが担当している。

天才アニメ職人達が集まり、己のセンスの良さを披露するかのように作られた、一癖も二癖もある無茶苦茶なアニメ。

とにかくクレイジーな展開とカロリーの高いアニメーションが続くため、一気に観ると脳味噌のヒューズが飛びそうになる。

一見すると訳がわからないシナリオのようだが、要するに少年少女達が今の現実・現状を受け入れ成長するという王道のストーリー。

物語を読み解くヒントが色々と出てくるので、あれこれ考察しながら観るのも面白いかも。

劇中音楽を担当しているのはロックバンド"the_pillows"。
「Funny Bunny」や「Last Dinosaur」など、素晴らしい楽曲を提供しており、彼らの音楽が本作を名作たらしめている要因の一つであることは間違いない。
フリクリで彼らを初めて知り、以降はライブに参加するほどのファンになりました。

色々と考えて鑑賞するよりは、ナオ太のように脳味噌空っぽにして楽しむタイプの作品だと思う。
私にとって、学生時代にどハマりした「少年の日の心の中にいた青春の幻影」のような作品です。
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