Ryu

星の子アルフェのRyuのレビュー・感想・評価

星の子アルフェ(2012年製作の映画)
3.9
NHKの第40回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール、福祉教育カテゴリー最優秀賞受賞作品。
スミス・レムリ・オピッツ症候群という神経と筋肉の発達が遅くなる遺伝子の病気を抱えた少女 アルフェ。父 ユゴーはアルフェを特別学級には入れず、家族でアルプスに1年間移り住み、彼女の成長を見守ることにした。父 自らが監督を務め、その1年間を映したドキュメンタリー作品。

純粋なアルフェの天真爛漫っぷり、それを見守る大人たちの優しい目、そしてアルプスの壮大な大自然にめちゃくちゃ癒されました。
監督でもある父親の語りが随所にあるんですが、これがホントにめちゃくちゃイイこと言っています。「異常ではない。奇妙で驚くことだが、こういう偶然が世界を形づくる歴史には不可欠。僕らが存在するのも偶然ゆえ」「アルフェはこの世に足りないなにか」などの言葉が心に響きます。彼の溢れんばかりの父性にはホッコリするし、尊敬の意を抱きました。
男の子にイジワルされて、ちょっとテンション下がっちゃうシーンもあったんですが、基本的にアルフェは笑ってばかり。守りたいこの笑顔 ってこういうことなんだなぁと思いました。
健常者でも障害者でも忍耐と愛情を持って接するのが教育には不可欠なんだということを改めて実感させてくれる作品でした。
これから生きていく中で、辛く苦しいことも少なくはないと思いますが、自分のペースで幸せな人生を送ってほしいと思います。
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