リアムヘムズワース。クリスヘムズワースの弟。
兄弟揃ってガタイが良い。
それでいて顔面偏差値も高い。兄がもう1人いるが恐ろしい兄弟だ。
リアムヘムズワースが演じる主人公の名前がクリスだから余計にややこしい。
自分の人生の不運と、親の不運が重なり、世間の冷たさと、一握りの諸悪が金を握る世知辛さが彼の金欲の引き金となり、グダグダな強盗劇となる。これ、実話に基づくらしい。
しょーもなくてどうしようもない悪友の無計画なバカっぷり。こいつが全てめちゃくちゃにする。
金もないのに一端に大物ぶって調子に乗って大口叩くし、うまい話を耳にすれば擦り寄ってきたかと思えばすぐに人に漏らすし、急に威勢が良くなって暴挙に出たり。
こいつさえいなければもっと上手くいってたかもしれず、何ならこんなことにはならなかった。それは確実にそう言える。こういうやつとはマジで仲良くなりたくない。
「俺のことはどうなるんだ!」とか「俺をナメやがって、俺はやると言ったらやるんだからな!」みたいな。
口だけ達者で言うほど何もできず、全てを周りのせいにするやつ。
彼の存在が観てて本当にイライラさせる。
何でこんな奴の肩を持ったり、付き合ってやったり、庇ったりするのか、気が知れない。
何なら、こんな友達がいたから彼の人生そのものがおかしくなったんではないか。
そんな気さえしてきて、強盗撃よりもこの悪友への腹立たしさの方がダントツに勝ってしまう映画。
そこに出てくるドウェインジョンソン。
もっとカメオ出演レベルで実は全く出てこない系の映画化かと覚悟してたけど、意外とそこそこ出番はあった。
いちおう銃撃戦もあった。だから、その点は意外と楽しめた。
ぶっちゃけドウェインジョンソンはまったく本気を出してないが、彼が出てくることによる安心感や迫力は健在。確実にこの作品の格を上げている。
本当にムカムカする友達と、金の匂いに集まるマフィアのチンピラども、大事な仕事なのに大して情熱もなく適当な仕事してる職場の同僚、、、。
色んなしょーもない奴らに振り回されて、走り出してしまってなし崩し的に乗ってしまう展開と、自分もそれで進みたいのか何なのか、気持ちの整理もつかないままに溺れていってしまう強盗撃。
これが当時の米国史上最高額の現金強奪事件らしい。
ひょっとしたら日本の3億円事件とかも、大した計画もなく実はグズグズで、それだから却ってうやむやになってるのかもしれない。
F:1748
M:1063