ゆいこ

セールスマンの死のゆいこのレビュー・感想・評価

セールスマンの死(1985年製作の映画)
3.8
いつか必ず観ようと思いながら、重たい内容との事で躊躇し続け、心に余裕の出来た今日この頃、ようやく視聴。
一つの家族がずっと口論している構図が最初からすでにキツい。
常に不協和音で、八方塞がりとなった父親が唯一明るく元気になれるのは過去の栄華(おそらくは事実の焼き直しの産物)を思い返しながら妄想に浸っている時だけ、というのがあまりに辛い。
そんな父親の大きすぎる夢と期待を背負いきれないまま大人になってしまった長男。
全く見向きもされない次男。
夫を案じながら妻は努力するも、決して寄り添い合えない家族達。
夢に身を滅ぼされる、なんと救いがない事か。
足るを知る事の幸せを思った。
ゆいこ

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