ダサさが充満している。
だからこそもはや愛おしいのかもしれない。出来の悪い子ほど印象深いものだ。
全く知らない「キャッツ・アイ」の世界がそこにあった。
序盤のアニメーション演出は意味がわからない。
アニメであのボンテージスーツとアイアンクローはストリートファイターか、カリオストロの城を彷彿とさせる。
定期的に挿入される猫の鳴き声がストレス。機械的で、ノイズでしかない。
車、銃、ラットくん、ギミックの全てが安っぽくおもちゃ感が強い。
原田喧太が中村蒼に似ている。
藤原紀香がもはやただの峰不二子。
稲森いずみの前髪が変。
主題歌のへんちくりんなアレンジ。
内田有紀がレイピアでケインと戦う場面がある。おそらく内田有紀が高校時代にフェンシングを嗜んでいたからだろう。
しかし殺陣の内容はフェンシングとは呼べないものだ。
そもそも突き技メインのフェンシングでは俊敏なケインを捉えることは難しく、また、リーチの差でケインの攻撃も当たり辛い。アクションとしての娯楽性を優先させた結果に思える。
バイクのようなもので逃走する場面で、
内海が自転車とスケボーで追跡する。
そして追いつかれる。
おそすぎね?🤔
内海と瞳のデートは車でもバイクでもなくまさかのチャリニケツ。高校生か!
内海が銃を携帯しない理由について、原作には明確な理由が明示してあり、アニメではその設定が消失している。
今作においては、銃を携帯しないが理由は描かれず、代用として野球ボールを使用するというよくわからない改変がなされている。
内田有紀、稲森いずみ、藤原紀香ら当時の人気若手俳優を佐野史郎、麿赤兒、寺尾聰らベテランで取り囲む布陣で挑んだ意欲作ではあるが「キャッツ・アイ」の良さが微塵も引き出せていない。
ジャッキーの「シティ・ハンター」といい北条司作品はアジア映画には合わないのかもしれない。事実「シティー・ハンター」はフランス映画の方がヒットしていた。
日本でも鈴木亮平主演で「シティー・ハンター」が制作されるとのことで、是非「キャッツ・アイ」もどこかの奇特な方にリベンジしていただきたい。と、強く願う。