田山信行

CAT'S EYE キャッツ・アイの田山信行のレビュー・感想・評価

CAT'S EYE キャッツ・アイ(1997年製作の映画)
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原作にアレンジを加えること自体は悪くない。どう違うアプローチで見せてくれるのだろうかと。違った形でも魅力的でありさえすれば。

シティーハンターよろしくキャッツアイも昔アニメを見たことはあるけども。おぼろげにしか覚えてないので詳細には比較はできないが。

一番大きな変更としてビジュアル面。主演に抜擢された女優陣の選定は悪くないと思うが。ボンテージ風にアレンジされたコスチューム。これに限らず衣装に革やエナメルを使用することが多いのは着崩れや破損防止の観点からだろう。メンテの手間が省ける。着る方は大変だろうが。

ボンテージ風なのは良いとしてもマスクまで含めたデザインが……猫というよりオボッチャマンみたいで。アニメならともかく素面晒してたらすぐ正体バレるとかあるのだろうが。

明らかにバットマンの影響だなと思うが他のハリウッド映画の模倣も散見されるのでハリウッド風エンターテイメント的なものを目指したのだろう。コミック的な描写を極力実写に落とし込もうとしている映像表現も悪くはない。

あまりにも安っぽい合成やら技術が追いついてない感ありありだが。アクションもアクロバティックに頑張ってはいるが正直見応えはない。だがケイン・コスギの肉体美と身体能力だけはこの頃から凄い。林海象監督の映像センスが光るところもあるが、ほんのごく僅か。

洋画的エンタメ志向だが敵が中国の秘密結社とかアジアンテイストも混ぜ込むのはチグハグ。続篇作る気満々だったのか知らんがあまりにも中途半端な幕切れ。何ひとつ解決しないままワヤクチャ。

まだ漫画の実写化が隆盛になる前に果敢に挑戦した姿勢は良いが、シティーハンターの成功で本作が再評価されるかというと……。Netflixがこちらも実写化するかフランス版に期待。
田山信行

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