卵

美女と野獣の卵のネタバレレビュー・内容・結末

美女と野獣(2014年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ディズニー版のストーリーの方が有名だけど、これは物語の中で実際に舞台となったフランス製作ということもあってか原作のストーリーに寄せてた。しかも今一般的に知られてるボーモン夫人による短縮版の、更に原作であるヴィルヌーヴ夫人の夫人版のほとんど取り上げられていないエピソードを交えているらしく面白かった。
王子が野獣に変えられた理由が、森の精を死なせたことで森の神を怒らせたからだったっていうのは新鮮だったけど、自分が愛する森の精を自分の手にかけて殺してしまったシーンは結構切なかった。
衣装とかはフランスなだけあって全てがお洒落で見てるだけで幸せ。ベルが野獣に会う前に着ている衣装は時代背景も考えて作られてる感じだったけど、城で野獣がベルに与えるドレスは、野獣が王子だった頃とベルが生きる時代に時代差があることを利用してか分からないけど、結構斬新なデザインもあって素敵だった。
最後の終わり方はディズニー版のように「王子と結婚して王国を平和に治めて末長く幸せに暮らしました」よりリアリティがあってよかった。そもそも野獣に変えられてから何百年も経っているのに王子が人間に戻ったから王政復活っていうのは、いくら童話とはいえ実写版だといまいち現実味がないし、野獣から人間に戻った王子と結婚して素朴な生活を営む方が時代的にも合ってると思う。
映像も綺麗で見てる間こっちも美女と野獣の世界観に引き込まれるようで楽しかった。やっぱ何百年も語り継がれるだけあってすごく魅力的なストーリーだと改めて思った。
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