『大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院』（2005）
監督：フィリップ・グレーニング
俗世界から遥か遠く離れたフランスの修道院の一日一日を、音楽なしナレーションなしで描くドキュメンタリー。
169分の長尺と愚直で寡黙な映像が故に間違いなく人を選ぶ作品だが、映像の発する独特の緊張感はとても興味深いものがあった。これを映像作品として残せたこと自体が素晴らしい。
本作が制作されるまでその内部が謎のままであったフランスの伝説的な修道院ということだが、あまりに過酷な戒律と厳しい修行により修道士たちの姿は崇高なオーラを纏っている。
彼らは一体なぜ、どうやってその苦行を乗り越えてきたのか。凡人には想像もできない境地で言葉にならない。
