2005年のフィリップ・グレーニング監督作品。日曜日の数時間しか会話が許されない戒律の厳しい修道院を、音楽・ナレーションなしで、ありのままを捉えたドキュメンタリー。
自ら俗世を捨て、神の祈りに生涯を捧げる修道士たちに感服するしかないね。人から発せられる音は、祈りの言葉と咳と足音ぐらい。静謐という言葉は、こういうときに使うんだろうね。
普段は寡黙に過ごす彼らが談笑したり雪で遊んでる姿を見ると、普通の人々と何も変わらないことに気付かせてくれる。そして雪と雨、青々と茂る山などの豊かな自然描写が美しいね。
ただ、169分間ひたすら代わり映えしない日常の雑務をこなす様子を見せられるのは、なかなかの苦痛だった。見てる側も苦行を強いられるとは思わなかった。
そういえば猫の世話のときに話し掛けていたけど、あれはいいのだろうか。