大道幸之丞

LUCY/ルーシーの大道幸之丞のネタバレレビュー・内容・結末

LUCY/ルーシー(2014年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

振り返るとリュックベッソンは「強い女が戦う」作品が多い。

・ニキータ1990
・フィフス・エレメント1997
・ジャンヌダルク1999
・コロンビアーナ2011

そして、その度毎に主演女優と浮き名を流している。「付き合っていた」とメディア情報は伝える。

ともあれ、ベッソンはきっとこの手の「型」が好きで、死ぬまでにまだいくつか類似作品を撮る事だろう。

今回のテーマは「人間の脳を100%までアクセス出来たらどうなるのか」だろう。その為に今回CPH4という新種の麻薬を偶発的に体内に取り込んだルーシー (スカーレット・ヨハンソン)が献体役となり大暴れする。

最後は有機的なコンピューター化を経て宇宙の当体と融合を果たしてしまう。ここは高等仏教「法華経」の思想の影響を感じる。

ルーシーがそんな目に遭う事になったのは韓国人マフィアのMr. チャン(チェ・ミンシク)の仕業だが、物語の最初の舞台は台北と、

このフランス人監督はどこまでこのアジア両国の文化の違いを理解し物語に落とし込んだのかは怪しい。マフィアの恐ろしさはチェ・ミンシクの代わりにゲイリーオールドマンに置き換えても構わない気がする。

今回の作品は脳の活性化20%以降は監督や脚本家の自由なので、「あんな事も出来る!」「こんな事も出来る!」と殆ど遊ぶだけ遊んでいる。予算もあるので決してチープならないのは救いだ。

今回やたらと昔からリコメンドされるし、ベッソンはある時期からスカッとしたエンタメへ走ったので、そんな彼の作品を久々にみたかった。「馬鹿げた」と言っても良い限界以上の人間の能力の描写をひたすら楽しみましょう。

それにしても、このタイプの作品はいくら体内に強いエネルギーがあっても
格闘技は習わなければ身につかないと思うんだけど!