脳の力を最大限に発揮できるようになったルーシーは、モーガンフリーマン演じる教授にアドバイスをあおぐわけですが、そこで教授の言ったセリフが印象的でした。
「人生の目的とは、何かを伝えることだ」
その言葉のとおりにルーシーは、自分の考えを後世に残すことを目的に動いていきます。目標を壮大にしてそれを彼女の行動の動機付けとした点は、物語が一貫するという意味ではよかったかなと思います。
ただ、その反面ルーシーという主人公の掘り下げが不十分です。
彼女に関する経歴もさほど明らかになっていないし、これでは鑑賞後に「ルーシーじゃなくたって、誰でもよかったんじゃ?」と思わざるを得ません。
人類の崇高な目的 という壮大さの背景に、ルーシー自身の何か理由があれば、もう少し造詣が深い作品になっていたのではないかと思います。