幾つもの核爆発によって地球上から今まさに全ての生命が失われようとしている状況の中、目の前には1基の核シェルターがあり10人が1年間その中で生活していける物資と空気が用意されている。しかし、入口の前には20人の男女。
シチュエーションサスペンスの映画です。SF要素はご飯のフリカケくらい、大スペクタクルとか期待したらいけませ・・・ いえいえとても素敵なSF映画だと思いました。
撮り方にこだわっていて、地味〜ぃにGCをたくさん使っているところやティーンズもののTVドラマのようにスッキリ コンパクトに纏めているあたり、この監督お金の使い方が上手いなぁと^_^
哲学の先生が学生達に卒業試験として仕掛けたコンセンサスゲーム。だから放射能に関してはいい加減でかなり都合良く扱われています。あれだけの核爆発で1年後に外には出られるはずは無く。
多様な専門職と技能、そして同性愛や病気持ちなど決められた役割の20人の中からどうやって10人を選び出すか? 一番理想の組み合わせは?
幾たびの絶望を繰り返しヒロインが選び抜いた10人。終末の美が好きです。意味深な先生も。
ここまでの卒業試験を観て、そして最後の最後に今度は観客に結末を選ばせるあたりに監督のセンスを感じます。監督は最初からコレがやりたかったんでしょうね、おそらく。最近のSFの中では面白いと思いました。
ストーリーを忘れた頃にもう一度観たいです。