ゆうた

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-01 口裂け女捕獲作戦のゆうたのレビュー・感想・評価

2.0
主役の工藤ディレクターの振る舞いがめちゃくちゃ威圧的&暴力的で、内容云々以前にそこでちょっと拒否感出た。
ホームレスに「とりあえずこれ謝礼ね」と財布から裸の千円札渡して、その後、顔を撮影しないでくれという男に「いいからさ!話聞くだけだから!」と地面に組み伏せて無理やり交渉し、ひととおり話が終わったらさらに千円札二、三枚出して渡すという件はかなりひどい。
これはたぶん今のコードだとビデオ作品でもコンプラ的にアウトな描写なので、その意味では貴重な作品だ。
肝心の中身だが、セミプロが撮影したフェイクドキュメンタリー感はあって、その意味では生々しさが面白いんだけど、じゃあ怖いか?っていうとドキュメンタリー要素が強すぎて怖さはほとんどない。
白石監督は『カルト』は何度か見るくらい好きな映画だし、『オカルトの森へようこそ』も全話見たが、どちらも常にアイドルが出てるおかげでなんでもない場面でも画面に力があったのだなと気づいた。こっちは人相悪いチンピラ男と普通の女が出てるだけなので、正直な話かなり地味な絵になってる。
端的にいって華がまったくない。
もちろん、だからこそこちらの方がよりリアリティがあるとも言えるのだが、しかしその結果、作品を見続けるための駆動力が大きく減退してるのも事実だ。
ただ、投稿者の男の友人のリーゼントに失敗したみたいな髪型はすごい印象に残った。工藤にはあの髪型にも突っ込んでほしかった。
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