なおき

極道大戦争のなおきのネタバレレビュー・内容・結末

極道大戦争(2015年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

やくざが吸血鬼になったり、吸血鬼とやくざが戦ったり、堅気がやくざヴァンパイアになったり、アキバ系のシラット使いや着ぐるみのKAERUくんが乱入し、町はカオスとなる。


と、あらすじをみてもわかる通り、全くわけがわかりません。
一応、ジャンルでいえば、やくざ映画なのだけど、それは最初だけで、あとは吸血鬼とか格闘とか果ては怪獣と、ことごとく展開が暴走する一方の『マッド・マックス』よりMADな作品となっている。


なにしろ、展開だけでなく、キャラクターも演出もわけわかめで、女なのになぜかやくざの若頭の高島礼子の脳ミソが頭の中で溶けていき、これまた女なのに男の子役の坂口栞琴が吸血鬼になった途端にいきなりオッサン化したり、なぜかカッパが出てきたり、女子高生ら一般人がやくざヴァンパイアに噛まれたらやくざヴァンパイアと化したり、前述のアキバ系やらKAERUくん含め、わけがわかりません。

衝撃作や怪作やら珍作やら傑作やらなんでもござれな監督の三池崇史は、なにが飛び出すかわからない男なのだが、これは確実に狙ってやった珍作だ。
思うに前作の真面目すぎる『風に立つライオン』の反動ゆえにこんなわけわからないとこをやりたくなったんじゃないか?


とにかく、展開の暴走を楽しめるような人と三池崇史のファン以外にはお薦めできないのは確かで、おれ、三池崇史は好きだけど、これはどうかと思う。


なお、アキバ系のシラット使い役が『ザ・レイド』のマッドドッグことヤヤン・ルヒアンなんで、彼のアクションが本作唯一の見所である。
なおき

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