うさぎ小天狗

グリーン・インフェルノのうさぎ小天狗のネタバレレビュー・内容・結末

グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ゲテモノモンド映画の伝統を踏まえつつ、真摯に作られた誠実な映画。すべての言動が有機的につながり、さまざまな理解を導く、とても頭のいい映画。

個人的には、ラストで一人生還した主人公が「ヤハ族に食人の風習はありません。彼らは優しい人々だった」と「嘘」を吐くのは、彼女が優しいからでもヤハ族の子供への恩返しでもなく、「自分も人を食ってしまった」「仲間を見捨てて逃げてしまった」ことがバレないための保身だと思う。
そう考えないと、冒頭の「陰核切除=大人になるための通過儀礼」の話がただの「動機」にしかならなくなる。

「頭でっかちのおこちゃま」でしかなかった主人公が、あの体験=通過儀礼を経て、「保身のためには嘘もつける」、「考えて行動できる」「立派な大人」になりました、ていう、素晴らしい「行きて帰りし物語」なんじゃないかな。
うさぎ小天狗

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