ヒロ

劇場版 零 ゼロのヒロのネタバレレビュー・内容・結末

劇場版 零 ゼロ(2014年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

原作のゲームのファンでも何でもない、予備知識全くなしの者が見ました。
スプラッタとかパニック系とかグロホラーを求めているファン層には物足りないと思います。ゴシック風味の耽美ホラーですね。だから、映画『小さい悪の華』や、『エコール』(ミネハハ)とか好きな人は好きと思います。
映像の美しさや同性同士の怪しく背徳な雰囲気を楽しむ映画です。ちょっと怖い耽美百合が好きな方にはおすすめだと思います。女のコ達が美しい。兎に角。 で、中条あやみさんが、池の上を歩いてくるシーンは最高に格好良くて美しかった。
『少女は羽化する前の蛹』の下りは、レ・ファニュの小説吸血鬼カーミラでも似たこと言ってますね。
ミッション系の女子校のしかも寄宿学校っぽいので、環境故に憧れや恋愛対象が女子になってしまう訳ですが、あくまで“その環境の期間中にかかるモノ”、という最後の〆がエモかったです。(キス直前まで顔を近づけるも、しなかったラスト、良い。この特異な環境に酔わされてしまっただけかもしれないという気づきか)卒業したら皆変わる、みたいな感じで。
しかしイタコの下りは要らないなぁ…(^_^;)雰囲気ぶち壊されて、あそこ興ざめしちゃった…。男性の声としてはあり得ない女のコの声で助けを求めるって怖さを出したかったら、何か例えばお兄さんが霊媒体質で不本意に一時的に取り憑かれて、喋るみたいな方が良かった。
『この人霊媒師なの、つまりイタコ』って同僚?の女性が言ったとき、笑ってしまった。『口寄せしてみよう』って流れで、オイオイ…って。
ここは例えば男の人が霊感あるくらいで『あそこの女子校気味悪いよな…何か嫌な感じする』位の察知力で、行方不明女子を轢きそうになり同僚の女性に言われて、嫌嫌女子校に送り、学校の敷地に入ったらやっぱり何か変で強制的に取り憑かれて、口寄せさせられる、位の方が良かった。『イタコなの』とか『口寄せしよう』とか言ったせいで、めちゃくちゃモブなのに、妙なキャラ立ちをさせちゃったのが不味い。お前らキャラ出すぎ、と。
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