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白い沈黙のlunesのレビュー・感想・評価

白い沈黙(2014年製作の映画)
1.9
失踪した娘を探し求める両親を描いたサスペンススリラー。

序盤、および前半で感じられる本格ミステリーの香りは、ストーリーが進むにつれ少しづつ失われていき、最終的に何の香りも残さず消えていく。

誘拐された娘の手がかりが何故か8年の時を経て徐々に現れ、そのヒントを手がかりに犯人を追うという非常に期待値の高い設定であるにも関わらず、犯人の目的や異常性や、それに関連した誘拐の真相、失われた8年の真実など、観客が楽しみたい重要なオチ部分が全て抜け落ちてしまった非常に残念な作品。

犯人がわかっている、かつ被害者も無事なのが確認できている状態で上質なミステリー作品を観客に提供するというのは、名の知れた名監督を持ってしてもA級ミッションだろう。雰囲気自体はよかったが、今作の監督には少々荷が重かったように見える。
時系列をバラバラにする手法は、あまり効果的ではなかった。

この内容で2時間近い上映時間も、見る側にはツラい。
(2017/5/6)
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