ごえもん

フューリーのごえもんのレビュー・感想・評価

フューリー(2014年製作の映画)
2.0
一人の気弱な新兵が、歴戦の先輩や敵との闘いを通して一人前になっていくというストーリーは戦争ものやスポーツものの王道だがこの映画もその例にならったもの。
そこからの描き方に手腕が問われるのだが、とにかく薄い。
まず、信心深い新兵の青年が一人の兵士になるきっかけが、捕虜殺害とドイツの少女との和姦だが、前者は本当にただの捕虜殺害だし後者はピアノで琴線が、触れる描写はあったもののあそこまで気が通じるのは単にブラピよりましだったという消極的な理由でしかない。
直後の卑猥な仲間の乱入と突然の女の子の死は悪くないのだが当然落ち込み開き直ってドイツ人を殺しまくるというありふれた結末しかない。これはフルメタルジャケットの下位互換でしかない。

それがリアルというならいいが、戦闘はリアリティーなさすぎて感情移入できない。対戦車兵器もった敵兵300人に壊れた戦車と6人で立ち向かう!ってのはかっこいいんだけど敵は弱すぎだし、勝利確定してる戦争で死守する必要があったのか?プライベートライアンの橋の死守の方が説得力ある。
敵のスナイパーはかっこいい。

では戦争の悪を描ききったかといえば、はっきりいって悪役をSSに押し付けただけでなぜ忌み嫌われるのかすら描かない。プラトーンでよくない?

もう、観たの後悔したがやはりティーガー戦車出てくると嬉しいよね…
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