ゆずきよ

フューリーのゆずきよのレビュー・感想・評価

フューリー(2014年製作の映画)
3.1
ブラッド・ピッド主演の戦争映画。
戦車乗りである5人の男達の戦場記録。
ブラッド・ピッド最高傑作とかいう謳い文句は本当にやめて欲しい。
期待値が上がってしまうので。

物語は、ベテラン戦車乗りチームの1人が戦死してしまい、その補充で配属された若者が戦地を知らない若造という所から始まる。
砲台からの画角や戦車内の目線や振動などこちらがまるで戦地に放り出されたかのような臨場感。
軍人達も少し倫理観がおかしくなっていて、そこが妙にリアル。
何かの映画で言っていた「戦場に出てまともでいられる奴ほど狂っている」という台詞を思い出した。
中盤のロマンスが一番緊張感があった様に感じるし、一番辛かった。
ただジョン・バーンサルの言っている事は残念だけど正しいよ。
終盤は物凄い戦闘描写。
これは映画を観ていてあまり抱くべき感情では無いのかも知れないけれど、プライベートライアンが観たくなっている自分がいた。

あとこれも凄く良く無い癖だと思うのだけれど、折角作品が面白くてもキャラクターの掘り下げがあまり無かったりすると、他の映画のキャラクター像が浮かんでしまう。
シャイア・ラブーフはいつバンブルビーを呼び出すのかと思っていたし、ジョン・バーンサルはいつか裏切るのだろうと思って観ちゃいました。
映像は派手だし臨場感も良くて凄い面白かったですが、ただ最高傑作と謳われてしまうと…うーんどうなんだろ。
実際はもっと泥臭くて悲しい事しか無いのかも知れないけれど、この映画を観るだけでも戦争という命のやり取りがやはり愚かな事だなと痛感します。
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