伊藤潤二による原作漫画は既読です。
原作を改編していて、男女の関係が逆転しています。
物語としては破綻なくまとまっていると言えますが、
原作にはないキャラであるマッドサイエンティストは、
とてもありがちな感じで不必要だと思いました。
マッドサイエンティストが再現できる技術じゃないほうが、
ミステリアスで良かったと思うのです。
作画に関しては、伊藤潤二が描いた異形のおぞましさを、
かなり忠実に動画化していると言えるでしょう。
物量がものを言う部分はCGも駆使していて、
質を落とすことなく表現できていると思います。
異形の描写画質が高いのに反して、
人物のデッサンがまったく安定せず稚拙な感じがするのが、
足をひっぱている感じがしました。
人物への感情移入の妨げになった気がします。
原作者はデッサンが上手いだけにね。