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マルケータ・ラザロヴァーのtakaoriのレビュー・感想・評価

マルケータ・ラザロヴァー(1967年製作の映画)
3.5
2024年44本目

チェコ(当時はチェコスロバキア)での公開から55年を経て、2022年に日本で劇場初公開されたという映画。モノクロの映像が美しい作品だが、166分という長尺に加えて詩的・象徴的で説明が少なく、おまけに登場人物が多い上に大半が似たようなヒゲもじゃのおっさんなので、「今画面に映っているおっさんは誰なのか?」が分かりにくい! 主人公マルケータと、悲劇のヒロインであるアレクサンドラの2人の女性はわかりやすいが、あとはいちいち確認しながらでないとすぐに話が分からなくなる。セリフがチェコ語&ドイツ語で聞き取れず、情報が字幕頼りになってしまうのも難解さを増している。初見ではストーリーを消化しきれず、Wikipediaのあらすじを読みながらでないとついていくことができなかった。結果的にそこまで面白いと感じられなかったが、もう一度鑑賞すると評価が上がるような気はしている。しかし、166分である。作風としては黒澤明『七人の侍』やタルコフスキー『アンドレイ・ルブリョフ』に似ている。ハッとするようなショットも中にはあるものの、大半のシーンが一定のペースで淡々と進むので、眠くなる。
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